睡眠障害の基礎知識と睡眠障害に効く快眠グッズについて

睡眠障害の冬には湯たんぽでポカポカぐっすり!効果や使い方をご紹介

 

睡眠障害の解消に役立つ快眠グッズのひとつに湯たんぽがあります。効果を高める使い方を紹介していきます。

 

体の冷えは睡眠の邪魔をする

人の体温と睡眠には深い関係があります。

通常、人が活発に行動している昼間に体温は上昇します。

しかし、夜の訪れと共に体内にたまった熱を下げるために、手・足先にある末梢の血管を拡張させて血流量を増やすことで熱を放出させます。

この体温の変動により、眠気という休息の合図が表れ、自然に眠りの体勢に入っていきます。

就寝がこのタイミングと重なることで、質が高い深い眠りが得られるのです。

ところが、冷え症の方は日中であっても体温が上昇することなく、

夜を迎えても熱の放出がうまく行われません。

体の防御機能が働いて、さらなる体温の低下をストップさせるのがその理由。

このように休息のスイッチが入りづらくなると、睡眠障害が生じてしまうのです。

体の冷えは自律神経にも悪影響を及ぼします。

本来ならば、体温が変化する夜に活動神経の『交感神経』からリラックス神経の『副交感神経』へと変化するもの。

でも、体の冷えが続いていると体温低下を抑止する機能が働いて『交感神経』が優位の状態が続きます。

そのため就寝中であっても快眠は不可能。

深い眠りを得られず、夜中に繰り返し目が覚めるという症状が表れます。

特に女性はご用心。冷えの悩みを抱える人が多く見られるからです。

熱の約6割は筋肉によって作られているので、筋肉が少ない女性は冷え症になる傾向が強くあります。

 

湯たんぽの効果

 

日本において14世紀から使われている湯たんぽには、5つの効果があると考えられています。

快眠を得る効果

湯たんぽを布団の中に入れておいて、温まった頃に布団で寝るのが基本的な使い方。

血流が良くなることで快眠を得られ、朝の目覚めはすっきり。

お尻に湯たんぽを当てて寝ると、温かかくなった血液が循環して足先もポカポカ。

湯たんぽには快眠グッズとしての役割もあるのです。

 

冷え性を改善する効果

身体が冷えた状態で入浴しても温まるのは表面だけ。身体の中までは温まっていないのです。

そんなときには湯たんぽを使用しましょう。

入浴前に湯たんぽで身体を温かくするのです。

冷えているつま先や手ではなく、腕・太もも・腰・お腹を温めるように。

身体中に温かい血液が行き渡ります。

コリを解消する効果

寒い時期には姿勢の乱れによって、血流が悪化することはよくあります。

その結果、身体がコリ固まり、吐き気や頭痛を引き起こすケースも。

そんなときには湯たんぽを活用してください。

コリ固まっている部分に湯たんぽを当てることで、血流が改善してコリの悩みから解放されることが期待できます。

ガス腹と便秘を解消する効果

冬は便秘や、ガスがお腹に溜まりやすい季節。

腸の冷えが腸の働きを悪化させて、このような症状を引き起こすのです。

ガスが体内に溜まると血液の中に溶け込んでしまい、毛穴から臭い匂いが発散されることも。

そのような事態を避けるには、湯たんぽでお腹を暖めることをおすすめします。

便秘の悩み解消と共に、スッキリお腹が期待できます。

生理痛を解消する効果

冷えを原因とする生理痛や生理不順の症状軽減には、子宮の部分を湯たんぽでよく温めることが大切。

まずは湯たんぽを用意しましょう。

さまざまなサイズが揃っていますが、おすすめは小さいタイプ。

温めたい部分に当てやすいので、とっても便利です。

 

自分に合った種類を使う

湯たんぽの種類はさまざま。昔からあるものから、新商品まで。それぞれの特徴をよく理解して使うようにしましょう。

 

陶器製湯たんぽ

人肌ぐらいの温度を長い時間キープできるのが、陶器製湯たんぽの特徴です。

就寝前、陶器製湯たんぽを布団の中に入れておきましょう。

就寝する頃には、ほどよく温まっています。

足や腰あたりで陶器製湯たんぽを置くと、冷えを感じずに快適な睡眠を得ることが可能です。

デメリットは重量感があるものの衝撃には弱い点。破損によって低温やけどになることも。

お手入れをする際には、十分な注意が必要です。

メリットは高い保温性と保湿性。陶器製湯たんぽの熱伝導率はとても高く、70℃のお湯でも朝まで温かさをキープ。

冷えの悩みを抱える女性にはおすすめ。

時間の経過によって湯たんぽに入っている水分が、少しずつ外に放出されるのもメリットといえます。

その結果、保湿作用をもたらしてくれるからです。

 

金属製湯たんぽ  

金属製湯たんぽの特徴は、高い熱伝導率と優れた保温性。

火に直接かけることもできます。

最近ではガスコンロだけでなく、IHにも対応できるタイプの金属製湯たんぽも発売されています。

お湯を沸かす手間がなく、冷めても簡単に沸かし直しできます。

準備の手間が省けるのが最大のメリットです。

デメリットを挙げるとしたら、金属ゆえに使い続けるうちにサビができることと、低温やけどになりやすいことぐらい。

低温やけどへの注意を怠らず、サビ防止のために使用後はよく乾かすようにしましょう。

 

プラスチック製湯たんぽ 

カラー・デザインが豊富で、価格がお手頃なプラスチック製湯たんぽ。

ただし、定番の湯たんぽと比較すると、お湯が冷めやすい傾向が。

さらに、金属製の湯たんぽとは違い、お湯を注いでも急激に温度が上昇しないので、低温やけどになる危険性は少ないといえます。

割れにくくて価格の割には長持ちするというメリットもあります。

機能性よりも見た目を重視したい女性におすすめです。

 

ゴム製湯たんぽ  

ゴムという素材ならではの心地良い柔らかさと、金属と比較して熱伝導率が高くないのが特徴。

直接触っても、低温やけどになる危険性が低いというメリットがあります。

金属製湯たんぽとは違って、すぐに体を温める効果は期待できませんが、長い時間の使用には最適。

小さなお子さまがいるご家庭向きの湯たんぽといえます。

ただし、低温やけどが起こらないとは言い切れません。くれぐれも注意は必要です。

 

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使い方

 

湯たんぽを効果的かつ正しく使う5つの方法をご紹介。冷えの悩みから解消されて、快適な睡眠が期待できます。

容量が大きい湯たんぽを選ぶ

理想の湯たんぽは、容量が2リットルのタイプ。容量が小さ過ぎては、高い熱量が得られないからです。

電子レンジを使って温めるタイプでは、小さい熱量しか得られず、すぐ冷めてしまいます。あまりおすすめはできません。

睡眠時だけではなく継続的に使う

使うお湯の温度は100度。日中、少なくとも3時間に1回は沸かし直して、温かさをキープするように。

眠るときのみの使用は効果的ではありません。起床後から就寝時まで、湯たんぽで継続的に温めることが効果をもたらすのです。

入浴前に湯たんぽで身体を予熱する

入浴前、身体を湯たんぽで温めてください。そうすることで、全身がしっかり温まります。

身体が冷えた状態では、のぼせるだけです。

入浴中は布団の中に湯たんぽを入れて温めておきましょう。お尻の位置に置けば、入浴後の冷え防止に役立ちます。

睡眠前には温める順序に注意する

湯たんぽを足のみにあてても、足の冷え対策にはなりません。

温まった血液が心臓に戻るまでに冷えるからです。

お腹・お尻・太ももの前側・二の腕をよく温めましょう。

睡眠前、お腹から太ももの前側へと徐々に湯たんぽを移動させると身体が温まり、快眠が得られます。

夏に湯たんぽを使うときは低い温度で

身体の冷えを感じやすい夏こそ、湯たんぽを使用してください。

40度ぐらいのお湯で構いません。

湯たんぽを正しい方法で使えば、早ければ一晩で体調が変わるケースもあるといいます。

入浴の前だけでも湯たんぽを使うようにしましょう。

 

注意点

湯たんぽには低温やけどになる危険性があります。

湯たんぽを使っている最初のうちは熱さを感じなくても、接触部分が少しずつ汗ばんでくるので、汗ばみを感じたらすぐに別の位置に移動するように。

このように使用すれば、低温やけどを起こす危険性は低まります。

もっと安全性を求めるのであれば、湯たんぽを布状のもので覆うこと。巾着のようなものに入れて使用するのもおすすめ。

市販の湯たんぽカバーやタオルなどがよく使われています。

これらを使うと低温やけどの防止だけではなく、保温時間も伸びるというメリットがあります。

古くから日本で使われていた湯たんぽ。

暖房製品が進化したことにより、存在感が薄くなっていました。

でも、このような素晴らしい効果があるのです。

正しい使い方を覚えれば、睡眠の改善と共に睡眠障害の解消も大いに期待できます。

寒い冬に限らず常に使って、快適な睡眠を手に入れてください。